ここでしゃしゃり書くのも憚れるのですが、
ゴルフでは「人に迷惑をかけないこと」、
そのために「マナーを守るように」
と散々書いてきた立場から少々書きます。
ドラマの構造はかなり単純で、
新規性もほとんどないように感じます。
①勧善懲悪ものであり、かつ、
復讐成功譚であること。
人を踏み台にする人、マナーを守らない人を
懲らしめて欲しいという気持ちは、多くの人が
持っています。
そして、それを実際に見ることが出来る。
より多くの人に受け入れられやすい下地が
このドラマには元々備わっています。
「桃太郎」であり、「さるかに合戦」です。
②「ダメだ」「絶体絶命」と思わせた上での
逆転劇が主軸で、それを何度も繰り返し
行うことと、逆転の振幅が非常に大きいこと。
展開も大小の逆転劇の繰り返しがほとんどで、
中だるみ部分が本当に少ない。
「ドラゴンボール」の原作と構造は一緒だと
思います。
③金融機関内部の話等、一般の人が知らない
ことを逆転劇のネタに使うことで、
先の展開を読みにくくすると共に、
「なるほどお〜!」と知識欲も刺激している。
ネタバレしにくいという点で、②と相乗
効果を発揮しています。
「コナン」ほか、探偵ものによくある手法です。
④「倍返し」というわかりやすい決め台詞を
多用し、「勧善懲悪」「復讐成功譚」
であることを常に意識させ、
根幹の部分でのわかりやすさを徹底させて
いる。
どんな展開になろうが、「みなさんの期待は
裏切りませんよ。」と折に触れて宣言している
のと同じ。
他例は多々ありますが、
「私、失敗しないので」のドクターXと同じです。
⑤出演者が素晴らしい。
演技は大げさすぎて、むしろ上手いとは
言えないが、オーラの大きな俳優陣が
揃っていて、役者にも引き込まれる。
堺雅人、香川照之、北大路欣也、古田新太、
柄本明、片岡愛之助、及川光博などなど。
演技というよりも、その顔を見たり、
セリフを聞いたりするだけで楽しくなります。
⑥堺雅人さんが主役を務めている。
ドラマを見始める契機としては一番
大きいでしょう。
「彼が主役ならとりあえず見てみたい」
と思う人は相当多いだろうと思います。
その俳優を主役に据えられるのか、
据えられないかで成否が大きく左右
されます。
洋画などで、一部の客を呼べる役者が
いくら高額であろうが引っ張りだこに
なるのと同じです。
2020.9.8
勧善懲悪ではなく、勧「悪」懲「善」だったら
絶対に受け入れられません。
多くの人は、「善」を求めており、
「悪」を排除する傾向にあります。
過去・現在・未来を貫く人類の指針です。
一方で、今回のシリーズは何と言っても
香川照之さんですね。
前回のラスボスから立場が変わり、
コメディリリーフであり、ストーリーの
キーパーソンでもありと大活躍です。
そして、なんだかんだ言って、日本最大の
俳優という立場になったんじゃないかと
思わせるのが、柄本明さんです。
2世俳優はあまり上手く行かないことが
多い中、二人のお子さんも大活躍ですし、
柄本さんに何かあったとしても、消えそうな
気配がないです。
DNAがそれだけ偉大だったという気もします。
そして、こんな役も平気で。
若い頃は、とんねるずさんと一緒に
女性の裸が売りの「時間ですよ」にも
出ていらっしゃいました。
私、ドキドキしながら見ていましたので、
知ってます。
香川照之さんが向かっている先の俳優さん
という気もします。