古き良き時代のカリスマパチプロの田山幸憲さんが
愛した機種が「ナナシー」です。
1996年に発売され大ヒット。
ヒット機種に困るとリメイク機が作られ、
またヒット機種に困ると再リメイク機が作られを
現在に至るまで繰り返して来ました。
写真右側は2018年の「PAナナシーDX II 88GO」
ですが、そろそろまたぞろ、新しいのが出てくると
思います。
ホール側の信頼をすっかりなくしてしまった
メーカーにとって、小台数でも売れる可能性が
あるのは、過去の実績機のリメイクしかありません。
そのため、「ナナシー」だとか「ドラゴン伝説」、
「コマコマ」などが定期的に新規開発されてきました。
中でも「ナナシー」はシリーズトータルで、
多分、もっとも売れた機種です。
7月4日を「ナナシーの日」とまで言い出して、
必死にアピールしていますし。
でも、「ナナシー」。
当初は「売れない」と判断され、1年半もお蔵入りに
なっていたんですよね。
その辺りの経緯については、明日以降に。
まあ、ありがちな話ではありますが。
2021.9.18
このパチンコ台は、私もホールで実際によく
打ちました。
「ナナシー」だけでなく、自社製品はかなり
しつこく、実際に打っていまいた。
開発室で自動的に球が打ち出されている状態で
感じるパチンコ台の評価と、実際にホールで打つ
のでは、評価が同じということはまずありません。
ホールでは自分の当たりはずれが自分の財布に
直接響いてきますので、はずれた時のむかつき度と
当たり時の喜びが違うんですね。
煽って煽って挙句に外れた時に、「カチン」と
来てしまう機種はダメです。
売れるだとか、客の付く機種はそうでなく、
「ああ、残念だった。」と思わせます。
自分のお金を使って打っていて初めてわかる
心理的な部分もあり、そういう部分を拾い集め、
次の機種開発の参考としていました。
勝負事は基本的に深入りをしてはダメで、
ダメと思った時にどれだけ早く見切りを
つけられるかが勝負だと思います。
でも、自社製品の場合は、上記のような
理由があって、勝負としては止めたくても
止められないということがあり、よく負けました。
こういう部分はもちろん残業の対象には
なりませんし、交通費も出ず、負けた場合の
損失補填もありません。
好きだからやれた部分だったと思っています。