その「ナナシー」、表示上で2つの新しいことを
していたんですね。
1つ目は、
「3図柄表示ではなく6図柄表示で、縦回転
でなく、横スクロールしていること。」
でっきり、「6図柄だからダメ」と指摘する
企画メンバーがいるだろうとは思っていました。
ですが、6図柄どころか9図柄の三共「フィーバー
パワフル3」がとっくに大ヒットし、稼働抜群
だったんですよね。
ですので、それを例に出せば、簡単に反論できる
と考えていました。
でも、そうではなく、
「横スクロールしている台で売れた台は
1つもない。そんな台は売れない。」
今、こんな指摘をしたら今の人たちには大笑い
されます。
その後、三洋から出た「海物語」シリーズは
当然すべて横スクロールで、パチンコ業界最大の
大ヒットシリーズとなりましたので。
でも、その時点では、縦スクロールは良くて、
横スクロールがダメというのは論破が難しかった
んですよね。
そして、更にもう1つ課題がありました。
それは明日以降に記載します。
ただ、「ナナシー」は開発時点から難産で、
それを乗り越えたと思ったら、販売時に「お蔵入り」。
「悪の申し子」のように思われた機種でした。
2021.9.25
横スクロールの件はよく覚えています。
売れませんでしたけど、「CE釣りバカ天国X」
という機種も横スクロールで、「ナナシー」
の時と同様、開発時点で彼とやり合いましたので。
ただ、「ナナシー」の表示を私が考えたという
わけではありません。
パチンコを全くやらない開発者がいて、
100円玉だかを横に回している時にこの変動
方法を思い付いたそうです。
パチンコをやっている開発者であれば、なかなか
思い付かないことでもあり、全くやらない開発者も
必要だとは思います。
一方で、私はこの台が売れようと売れまいと
利害関係はありませんでした。
ただ、可能性があって会社に貢献するかもと
思ったから推し進めようとしただけです。
今考えても、まともな神経の企画担当者だったと
思います。