エースで4番だった尾崎は、当時まったく
無名だった徳島の海南高校を甲子園優勝に
導き、西鉄ライオンズに入団。
しかしその後は鳴かず飛ばずの状態だった。
オフシーズン中、仲間から誘われて行った
練習場で手にしたドライバーでいきなり
周囲の度肝を抜く豪打を放ったことで、
最初の悟りを開く。
たった1年でぷろテストにトップで合格
してからも、彼の並外れた飛距離に
対抗できる者などいるわけもなく、
他の選手がセカンドをミドルアイアンか
それ以上のクラブで打っていたのに対し、
悠然とサンドウェッジでグリーンに
乗せるというありさま。
ロングホールはいつでも2オン狙い。
そんな調子だから、
プロ入りの翌年に年間5勝、
次の年にはなんと、10勝もしてしまった
(国内9勝、海外1勝)。
飛ばすだけで勝ち星がどんどん
転がり込んできたお陰で、
その味が忘れられなくなったのが、
どうやら本格的な中毒の始まり
だったようである。
かくして尾崎は、飛ばしの教祖
としての地位を確立するに至った。
2019.2.21
「飛び」だけが優勝の要因なわけは
ないです。
連戦連勝ではないですし。
ただ、「飛び」「飛距離」が相当な
アドバンテージになったことは間違い
ないでしょう。
そして、プロ入りまもなくでこんな
感じになってしまったら、そりゃ
中毒になりますって。
ほんのちょっと人より飛ぶだけで、
鼻高々、「俺は飛ぶ」って自慢する
アマもごろごろいるんですから。
本当に飛ばす人からは
「飛ぶ?あいつが?
そんなこと言ってんの?
そうたいしたことねえのにな。」
と笑われてしまいますが。
そうですね、他人がそういうので
あれば可能性がありますが、自分で
言う場合は大抵たいしたことはないです。
「俺はゴルフが上手い」
と自分で言う人に上手い人はいない
のと同じです。
たまに100を切る人を指して、
100を切ったことのない方が
「あの人は本当に上手い」というのも
「う~ん・・・」
というのがありますけど。