ところが、JGTO(日本ごるふツアー機構)は、
3年ほど前から、政策の一大転換に踏み切った。
プロテストに合格していなくても、
プロとしてやっていける道を開いたのである。
アマチュアの選手でも、逸材と呼ぶに
ふさわしい才能を持った若者が数多くいるので、
そうした人々にも門戸を解放し、
早い段階から経験を積んでもらって
将来大きく飛躍してくれることを期待する。
というのが制度改革の趣旨である。
プロテスト自体は今後とも存続するが、
充分な実力があって受験が面倒だと思ったら、
別にわざわざ受けなくてもよいことになったのだ。
なるほど、日本人もここへ来てようやく
柔らか頭になってきたかと、感心して
いる場合ではない。
この改革の背景は、ある人物の存在抜きでは
語れないからである。
尾崎智春といえば、あのジャンボ尾崎の
長男である。
最強の遺伝子を継承し、最強の帝王学を
学んできた男は、間違いなく日本プロごるふ界
待望のスター候補だ。
プロテストだって、
悪くても初受験から2~3年でパスするだろうと、
マスコミを始め周囲の誰もが期待したものだ。
だが、何をとち狂ったのか、1991年から
プロテストを受験するも、まるで判を押した
ように毎年落選、未だに合格を果たせずにいる。
2020.10.8
多分、実力があってもなかなか合格できない、
さほどはないのにすぐに合格してしまった
というケースは共に数多く存在すると思います。
オリンピックで金メダルを取ったけど、
その後はさっぱりというケースもあります。
高校野球では、ピッチャーに超高校級がいて、
非甲子園常連校が優勝or優勝に迫る大活躍
ということはあります。
でも、そんなピッチャーもいないのに、
無名校が準優勝というケースもあります。
将棋の世界では、奨励会を年齢制限で退会
したものの、アマの大会で活躍し、棋士編入
試験を経てプロにというケースもあります。
実力のある人は結局、プロテストなど通る
という考えもありますが、規制ということは
あまり良い結果を生まないことが多いです。
ゴルフというスポーツを盛り上げることが
目的なら、プロテストはなくてもと思います。
経緯はどうあれ、尾崎智春さんが原因で、
プロテストを通過せずともという道が出来たなら、
それは功績と言えば功績という気がします。
無名校・甲子園初出場校が好投手を引っさげ
「優勝」という典型的なケースです。
時は、桑田・清原を擁するPL学園が、
彼らの在籍中、5度甲子園に出場し、
4度の決勝進出をという時代です。
1年次:夏優勝
2年次:春夏共に準優勝
3年次:春4強、夏優勝
信じられない強さでした。
その中で唯一、決勝進出を阻止したのが、
その最終年の春、甲子園に登場してきた
大きなメガネをかけたやや細身のピッチャー。
初出場校のピッチャーであるその彼が、
準決勝でPL学園を破り、そのまま優勝。
日本中がどよめきました。
後年、清原選手は次のように語ったそうです。
「力で抑えられたのはあの時だけ」と。
桑田・清原を含め、彼らにプロテストは必要?
という話でもあります。