さよう、男子プロごるふ界の制度改革は、
要するに 「智春救済法」 だったのだ。
ジャンボ尾崎が永らく席巻してきた
日本のごるふ界では、次なる大スターの
輩出が大きな課題であり、
尾崎が衰えてしまったらあとが続かない
という危機感が充満していた。
そこへ、智春の登場である。
この男なら、血統,素質,話題性,
どれを取っても申し分なし。
一刻も早くプロデビューを飾ってほしいという
周囲の願いが込められていたのだが、肝心の
本人は、10年近くも裏切りを続ける体たらく。
そこで機構側では、やむなくプロテストの
形骸化をはかり、いつまでたっても合格できない
智春にプロの仲間入りをさせる作戦に出たのである。
尾崎健夫や飯合肇の証言によれば、
智春はプロとしてやっていけるだけの実力は
充分に備えているそうである。
普段のラウンドでは、60台のスコアを出す
ことなど朝飯前、調子が良ければ65を切る
ほどの爆発を見せることだってあるという。
なのに、どういうわけかプロテストになると、
気が狂ったようにドライバーが曲がる。
本人が言うには、
「おそらくスウィングそのものが悪いからなの
だろうが、どこがどんなふうに悪いのか、
その理由がわからない。」
のだそうだ。
偉大な父は、
自分のスウィングで悪いところがあると、
それを短期間でチョチョイと直してしまう
だけの能力があるが、自分にはそれができない、
と。
2020.10.10
「尾崎が衰えてしまったらあとが続かない」
これは危惧したとおりになりましたね。
遼君で、一時の盛り上がりは出たものの
女子ツアーには大差をつけられています。
「海外の強豪をもっと国内に呼んで」
ということを書かせて頂いたことがありますが、
もっと大きなものが1つありますね。
海外メジャーで優勝争いする選手が出ないと
という部分です。
その点で、3強の中では青木さんがもっとも
貢献したのかもしれません。
1980年全米オープンでのジャック・ニクラス
との優勝争いは、日本中が熱狂しました。
中嶋さんも、海外メジャーで何度も優勝
あるかもと思わせたプレーヤーであり、
当時の日本ツアーの盛り上がりに貢献しています。
そして、女子では渋野日向子選手の
全英制覇に日本中が熱狂しました。
そういう点で、実は男子ツアーの命運は
日本にはいない松山英樹選手ただ一人に
かかっているのかもしれません。
そして、松山選手クラスがもう1人か2人、
欲しい所です。
彼が突破口を開いてくれれば、
後に続く選手が必ず出てくると思います。
ひょっとして、
「よおし、俺も生まれ変わったら。」
と、今、思いました?