ホーガンの強さの秘密は、
正確無比なショットにあった。
時折持病のフックに悩まされたようだが、
人々は彼をスウィング・マシーンと評して
恐れたものだ。
しかし、いつの時代にも
向こう見ずな輩はいるもの。
凄い奴がいると聞くと、
どうしても試さずにはいられないらしい。
ある日、練習に汗を流す鉄面皮に
どこかの男が歩み寄り、語りかけたそうだ。
「やぁ、ベン。近頃調子はどうかね?
君はずいぶん正確なショットを打つ
そうじゃないか。
1つ、その凄腕を見せてくれないか?
どうだね、そのドライバーであそこの
窓ガラスを打ち抜くことができるかい?」
男が指差したのは、遥か200ヤードも先にある
2メートル四方ほどの窓ガラスだった。
それを見たスウィング・マシーンは沈思黙考、
しばらくしてからボツリとつぶやいた。
「あのうちのどれを打ち抜けばいいのかね?」
実はこの窓、十字型に4つの小窓に
仕切られていたのだ。
4つのうちの1つといったら、わずか
1メートル四方!
男はギョッとして、
「あ・・・、そっ、そうだな・・・。
じゃあ、右上の窓で。」
ライフル銃ほどの精度を誇る人間マシーンは、
一発でご注文を叶えて見せたというから驚きだ。
もしこの頃にごるふ版のストラックアウトの
ゲームがあったら、きっと凄いことに
なっていただろう。
それはそうと、割った窓ガラスは誰が
弁償したのだろうか?
2019.4.11
何となく作り話という気はします。
凄さを伝えるとともに落ちもありますので。
ただ、「ホーガンなら多分そうだよな。」
と皆に思わせるものがあり、今に伝わって
いる話なのでしょう。
一方、こちらはアメリカンプロレスのレジェンド
ハルク・ホーガンです。
その名の「ハルク」は「超人ハルク」に
あやかったという話は伝わっています。
こちらですね。
で、もう1つの「ホーガン」。
これはどう考えても、「ベン・ホーガン」
からとしか思えないんですよね。
怪物的な力量を持つスポーツ選手への
リスペクトとして。
皆さんの中にもいらっしゃるでしょ?
「俺、俺の名?タイガー山本だわ。」
とか言ってるおっさんや、
「アニカ洋子ソレンスタム」
とか言ってるおばちゃん。