さて、不良率の目標が「0%」であることは
言うには及びません。
ある企業の担当者が得意先企業の会長の前で
「来年度の品質目標は○○にしたいのですが、
よろしいでしょうか?」
と、至極もっともなことを述べられたところ、
先方企業の会長が「バン!」と机を叩きながら
激怒。
「初めから、不良が出る目標など決めてどうする!」
「不良を出さないことを目指せ!」
と言ったという話がネットに載っていました。
でも、それは現場だとか現実を知らないトップに
ありがちな理想論であり、言われた方はたまらない
話だと思うんですよね。
ゴルフなんてまさしくそうです。
不良を起こさない理想のスコアは人にもよる
でしょうけど、一般的には「72」です。
でも、「72」なんて出せます?
或いは、
「本年度の目標は『72』です。
惜しみない努力をし、万一達成できなかった
場合はいかなる処分を受けても構いません。」
なんて言えます?
やっぱり、切磋琢磨を繰り返して
「100切り」⇒「90切り」⇒「ハーフ40切り」
⇒「80切り」⇒「ハーフ36切り」⇒「72」
という順番に目標を立て、1つずつ前進をして
いくことが妥当です。
あまりにも高い目標が立ちはだかってしまうと、
やる気を削がれる場合もありますし、ズルをして
目標達成に見せかける人間も出てきてしまいます。
「目標なんてどんなに厳しくたって、全然平気。
数字書き換えちゃうだけだから。」
と嘯く人間もいるでしょうし、そういう方は
上司からの覚えもめでたく、
「お前はやっぱ頼りになるなあ。
仕事は、はええし。」
と言われ、部下が腹の中でアッカンベーをしている
ということもありがちだろうと思います。
そりゃ、仕事は早いです、数字変えるだけですので。
自分のことしか考えない人間が出世しがちという
理由はこういう所にもあります。
いくつかの自動車メーカーで数値・データの改ざん
なんてのが明るみに出ましたが、やり始めた張本人は
多分出世し、場合によっては今回代表者として、
「全く知りませんでした。
以後、このようなことが絶対に起きないよう、
私が全責任を持って監督していきます。」
なんて言ってる、かもしれません。
それはさておいて、ゴルフではどう足掻いても、最終
目標に到達できるかたはわずかで、そのどこかの段階で
止まってしまう場合がほとんどです。
時にはある段階まで行ったのに、後戻りしてしまって
戻せない。
でも、それはその人が努力不足というわけでもない
と思いますし、目標に対して努力すること自体も
楽しみの1つだと思います。
2022.1.13
50㎝、60㎝でおまけにまっすぐなラインのパットを
外してしまうなんて、明らかにミスパットです。
打った本人が外れてビックリの不良パットです。
でも、出る時は出るんです。
これすら「0」にしろと言われたって、そりゃ
「以後、絶対に外しません」なんてよう言えません。
そう、たまにはボールが「嫌だ」と自らの意志で、
入ったはずのカップからクルっと回って飛び出て
くることさえあります。
世の中には、人知を超えた出来事がいくらでも
あります。