さて、最大派閥である②の方々。
彼らの特徴には、「協調性がある」「空気を読む」
「マナーをわきまえている」などがあります。
でも、これ、「美徳」と考える人もいるでしょうが、
「美徳」だとか「長所」というわけではありません。
単純に霊長目ヒト科ヒト属として、人類が生き延び、
発展していくのに、多くの人がそうであることが、
有利・不可欠であったに過ぎません。
ですので、「美徳」だとか「長所」というよりも、
単純に「生物的特質」というだけの話です。
そして、この特質をもっている生物は多々あり、
それゆえかそれらの多くの生物は繁栄しています。
シャチ、象、ニホンザル、チンパンジー、
渡り鳥であるさまざまな鳥類等、様々います。
「一匹狼」という言葉のある狼でさえ、基本的には
群れで暮らし、本当の「一匹狼」は多くの場合、
生存率が高くありません。
昆虫でも、バッタだとか、カブトムシ等、成虫に
なってから単独行動をする種類には、大繁栄という
イメージがありません。
昆虫で大繁栄といえば、集団生活をするアリ、
白アリ、ハチなどであり、種類の多さと、分布域の
広さからその繁栄ぶりがわかります。
ですので、「協調性がある」「空気を読む」などは、
「美徳」のように意識して作り出しているものでは
なく、本能的な「生物的特質」と言えます。
だからこそ、②のタイプは数が多いのです。
そして、②のタイプの方々が多いから、人類は繁栄を
遂げて来たとも言えます。
ただ、人間は変に頭がよいから、この特質が
逆作用を起こすことも多々あるんですよね。
「人数を頼み、かさにかかって一部の人を責め立てる」
というようなケースです。
2022.3.16
今回の文章は小さい時から「協調性がない」
「自分勝手」と言われてきた人たちへの鎮魂歌
でもあります。
私も小学生の頃には、必ず私の通信簿に
「協調性がない」と書いて来る担任の先生が
いました。
社会人になっても、同僚や下の人たちからそう
言われることはなかったものの、上司からは
「協調性がない」と言われることはよくありました。
一方で、小学校の時の別の先生や別の上司からは、
「リーダーシップがある」ともよく言われました。
実は、「協調性がない」というのと「リーダー
シップがある」というのは紙一重の違い、見方の
違いでもあるだろうと思っています。
監督を強めたい側からすれば、なかなか自分
の思う通りに動かない人間は「協調性がない」
「自分勝手」と受け止めがちです。
そして、「協調性がある」ことが「善」という
前提で、「協調性がない」と非難します。
でも、自分からなかなか異を唱えられない方々
からは、そういう人は「よくやってくれた」
「勇気がある」と思われがちです。