このパチンコ台のヒットの要因はスペック
だったと思います。
スペックというのは「出玉数」だとか、
「大当り出玉を獲得できる仕組み」を指します。
「ドンキホーテ2」は確かにその後、変態メーカー
と言われるきっかけになったパチンコ台です。
でも、変態って当時はスペックのことを指して
言われていたんですよね。
変態スペックを出すメーカー、他メーカーとは
一味違うひねったスペックを出すという意味で。
以前、紹介した「CRセブンドーフ」ももちろん、
私が手がけましたので、こちらも「変態スペック」と
言われました。
では、どこが変態スペックだったのか?
下敷きになったのはニューギンから出され、
大ヒットしていた「カーニバル」と、姉妹機
である「トリオ」のスペックです。
とりわけ「カーニバル」は、覚えていらっしゃる
方が多いのではないかと思います。
当時、たいていのホールに1列10台程度は設置され、
権利物の王者として君臨していましたので。
同じタイプを開発する以上、勉強しなければと
「カーニバル」を打ち続け、軽く一か月分の給料が
飛んでしまいました。
この機械、勝てないと鬼のように万札が飛んで
行くパチンコ台だったんですよね。
その分、ホールさんは儲かったんでしょうけど。
2021.5.25
変態メーカーという言葉が独り歩きし、
後輩社員達が勘違いをした面があります。
他メーカーがやらないことをやれば「変態」と
言われ、雑誌やらメディアでもてはやされる。
だから「他メーカーのやらないことを」と。
でも、元々、私は他メーカーより良いものを、
パチンコファンにもっと喜んでもらい、売れる
ためにはどうしたら?と考え、一捻りをしてきました。
決して、「他メーカーのやらないこと」を
最優先にしたわけではありません。
でも、それを最優先にしてしまい、全然ニーズの
ないことまで「他メーカーがやらない」を理由とし、
率先して採用してしまう。
他メーカーが「そんなんはファンに受け入れられない」
という理由で決して採用しないことも含めて。
今も唯一、固執して搭載している「転落抽選」など、
その最たるものですし、3図柄ではなく4図柄の
図柄構成もそうです。
4図柄構成は珍しいだけで、そうすることによって
発生するメリットを実現出来ておらず、かえって
遊技者の遊技リズムを壊してしまっています。
結果、今年の2月に希望退職60名募集を発表
せざるを得ないメーカーに、最終的にはなって
しまったと思っています。
まあ、これもこんなことを発表したくはなかった
でしょうから、内実はもっと深刻なことがあって、
それに比べればで、発表になった気もしています。
例えば、「募集」じゃなく、相当数の社員から
「退職申し出」があり、それじゃ格好が悪いから
「募集」という言い方に変えて発表したとか。
まあ、邪推です。