このパチンコ台の肝であり、他メーカーが
真似できなかった理由がこの部分にあります。↓
今も昔も、ラウンド決定というのはその時、
その時、1回の当たりのたびに抽選をする
というのが決まりです。
それだと上記のパターンだけではなく、
2R⇒16R⇒2Rということになる場合もありますし、
16R⇒2R⇒2Rということになるパターンもあります。
でもその場合は、安心感が生まれないんですよね。
「1度でも16Rが出れば、あとは16Rが続く」
という仕組みだったからこそ、ラウンド
抽選の際に強い祈るような気持ちが生まれます。
そして、毎回均等の割合で16Rを出してしまうと、
確率を「1/155」には出来ず、もっと辛い確率に
せざるを得ないということがありました。
ここが一番の問題点でもあったのですが、
協力会社の担当者が、
「しれっと、しれ~とやっちゃいましょうか?」
と、提案してきたんですね。
確かに、そのルールは試験側の担当官との話の中で
言われていたことで、規則にもパチンコメーカーの
組合の内規にも記載されていないものでした。
そこで、「しれっ~」とそういう性能をソフトに
組み込んでもらいました。
そして、遊技機試験の説明の際に、私が「しれっ~」
とまるで当たり前、何の問題もないように説明。
これが通っちゃったんですね。
今考えてみれば、100億円の売上げが可能に
なった瞬間であり、我ながら上手いこと資料を
作成し、説明を進めたと思います。
「初回当たり時にセットでラウンド数を決定」
というのはその時にしか認められていませんので。
まあ、CR機絡みで特殊な事情が発生していた時で、
試験をする側もそのぐらいならということがあった
かもとは思っています。
ただ、私、この特技をその後に何度も使って、
いろんな機能を認めさせてるんですよね。
セブンドーフの仕組みだとか、連続予告の
仕組みもみなそうです。
しれ~っと説明し、皆、業界初になってます。
一方で、この協力会社の担当者。
その後、独立し、「サムス」という電子部品の
会社を立ち上げていらっしゃいます。
更に、彼は連続予告を一緒に考え出したパートナー
でもありました。
「保留の値を見て、当たりだったら当たり予告を
出したい。
でも、ダイレクトにそれを見ると(試験に)
通らないよねえ?」
「じゃあ、当たり乱数に同期した別の乱数を
作って、それを見て当たり予告を出したら
どうです?」
「あっ、それなら当たりにならないガセ演出も
やりやすいよね?」
てなことで、連続予告の仕組みは生まれました。
でも、「勝負伝説」のおっさんにその仕組みを
他の協力会社にバラされ、他メーカーも即、追随。
そのため、連続予告ではお互いに美味しい思いを
することが出来ませんでした。
(まあ、他の機種でも全然美味しい思いはして
ないですが)
彼の「サムス」は、現在も春日井市で立派に営業
されていらっしゃるようです。
もうずっとお会いしたことはないですが、
上記のとおり、彼は頭が切れ、度胸(?)もある
方です。
もしよろしければ、関係者の方、お取引を
お考え下さい。
きっと、お得になることがあると思います。
2021.5.27
「ドンキホーテ2」は販売面でも工夫をしました。
当時は、ペーパーのパンフレットを片手に
営業担当者がホールを回ってという形でした。
でも、今までにない上記の仕組みがあり、
自社の営業マンがそれをホール側にちゃんと
説明を出来るのか不安を持っていました。
そんな時、当時、ダイコク電機さんの提供で
「パチンコNOW」という番組があり、販売前の
「ドンキホーテ2」が特集されたんですよね。
ラウンド決定の仕組みもわかりやすく放映
して頂けました。
そこで、一番短い30分のビデオテープを500本
購入し、ダイコク電機に頼み込んで、
その放映データをテープに録画してもらいました。
そして、営業にそれを持ってセールスに
行ってくれと頼んだんですよね。
説明できなければテープを置いてくるだけでも
いいからと。
これがパチンコ業界における映像データによる
セールスの第1号です。
ネットも普及率がまだ10%台であり、
他の業界を含めても相当に早かったと思います。
そして、これは「ドンキホーテ2」の成功例も
あったのか、あっという間に全メーカーで採用
されるようになりました。
媒体はその後、DVD、或いは、ネット動画に
代わりましたが。
そう、私、映像データによるセールスの
草分けでもあったんです。
次のパチンコネタは「CR竜王伝説Z」を考えて
います。
めちゃくちゃ売れた台です。
でも、この時もあのおっさんね。
またいずれと思っています。