例えばの話ですが、大谷選手がバリー・ボンズ
のメジャーホームラン記録を塗り替え、王さんの
持つ世界記録すら抜き去って引退。
投げては史上№1までの成績とまでではないにしろ、
超一流レベルのパフォーマンスを残し、引退後に
メジャーリーグの監督に就任。
そんな時にコーチが支配下選手への暴行を働き、
それを監督の責任としてコミッショナーから
「大谷監督の責任問題。
監督資質に欠けるため、球団は大谷監督を解雇すべし」
てなことになった場合、どうなるのか?
大問題になるでしょう。
そもそも大谷監督が暴力をふるったわけでは
ないです。
大谷監督がそれを知り、コーチをかばうために
最善策を取ろうとして、コミッショナーなりへの
報告が遅れる場合もあるかもしれません。
しかも、前例のない厳しい措置。
第一、コミッショナーにそんな権限があるの?
という部分もあります。
そして、収まらないのはとりわけ日本のファン
でしょう。
「前例に倣う」というのはあまりよい方法では
ないのですが、唯一、罰を与える時には有効です。
与えられる側も納得しやすいですので。
普通は罰金刑で済んでいるのに、ある人だけ無期
懲役なんてなったらさすがに納得できないです。
しかし、前例にないような厳しい措置が、それも
他の国の出身者に対して。
日本中がそりゃ大騒ぎになることでしょう。
ですので、普通の頭があれば絶対にこんなことは
しないです。
でもねえ、それと同じことが日本の相撲界で起きて
いると思うんですよね。
2024.3.14
「親方本人ではなく、所属力士の暴行でそこまで
親方が責任を追及されるのか?」
「相撲界は親方が弟子をスカウトする徒弟制度
と言えるのに、親方と弟子を引き離す権限が
相撲協会の理事会にあるのか?」
この辺りが特に疑問なんですよね。
相撲協会が弟子を獲得して、各親方に割り振って
いるわけではないです。
相撲協会には憲法とも言える
「公益財団法人日本相撲協会 定 款」
というものがあります。
「公益財団法人日本相撲協会 定 款」
一番大事な部分は第4条で、その(2)に
「相撲道の伝統と秩序を維持するために必要な
人材の育成」とあります。
大事なのは「育成」です。
第42条に「親方に対する懲戒権」の話が出て
いますが、そもそも今回の件は理事会が親方の
「育成」を出来なかったから発生したとも言えます。
育成できなかったのに懲戒権のみ振りかざして
いると指摘されても仕方ないです。
むしろ、彼らの理事長、理事としての資質が
問われてくると思います。国際的には。
彼ら、八百長問題の時も最初は否定し、最終的に
内部解決は無理と判断され、外部からの特別調査
委員会でようやく決着になっています。
その際、現理事長も降格処分を受けてます。
そうなる理由を持っていたんでしょうけど、
その方が今や理事長。
ゴルフで言ったらどんなことが近いでしょうか?
例えば、ジャンボ軍団の中の1名がなんらかの
不祥事を起こしたことを理由に、ジャンボ尾崎の
プロ資格はく奪でしょうか?
仮に不祥事が実際に起きたとしても、絶対にそんな
措置にはならないです。
唯一、絶対的権限者がいて、彼が
「ジャンボ尾崎が大嫌い」
という場合にのみ、起こる可能性はあります。
でも、権限者が好き嫌いでやっちゃねえ、
そちらのほうが大問題になります。