金融機関はどこでもこんな感じと受け止められても
良くないでしょうから、ある信用金庫の私のいた
時代はこんな感じと受け止めて下さい。
前提として、金融機関と言えど、四角四面の
タイプばかりがいたわけではありません。
ちゃらんぽらんな人間もいくらでもいましたし、
冗談ばっかり言ってる方も、人間性の優れた方も
そうではない方もいて、それはどこの会社でも同じです。
融資担当だった私ですが、入庫して2年目に
1年間、出納係を担当することとなりました。
本店でしたので、信用金庫と言えど、
さすがに大量のお金の流れがあり、専門職で
出納の担当者を1人設置していたんですね。
だけど、私を出納にしたのは、正直言えば
ミスジャッジだったと思います。
だって、私、正確無比なタイプではなく、ファースト
パットでも、入れるなんて考えてはおらず、
大体、カップ回りに行けばと思うタイプですので。
抑えて打てばいいのに、ドライバーを振り回して、
OBを量産するタイプでもありますし。
ところで、家を出てから、ドアのカギを閉めたっけ?
ガス栓を閉めたっけ?と思うことはあると思います。
無意識に流れ作業的にやっていると、後から、
「あれっ?」と思うことはよくあることです。
ある支払いをした時に、「あれっ?なんか、
300万多く渡しちゃった気がする。」と、
何故か1時間ほど過ぎてから思ったんですね。
出納からの出金は必ず別の人が再確認する
ことになっていましたので、その人に、
「300万多くなかった?」と聞くとその人も、
「言われると、なんか僕もそんな気がします。
どうしましょう?
う~ん、何か多かったような気がする!」
10万そこそこの手取り給料でしたので、
300万を弁済しようとすると飲まず食わずでも
3年近くかかります。
先方から連絡があるか、または当日の締めを
行って現金が合うまでは結果がわかりません。
夕刻になっても、連絡は来ませんでした。
おそるおそる締めを始めると、ドンピシャの合致。
あの300万は気のせいということがわかった
のですが、あれは本当に怖かったです。
2021.11.4
「お金が1円でも合わないと、合うまで帰れない」
という都市伝説もあると思いますが、そういう
時もあるという感じでした。
出納部門の責任者は預金係の課長だったん
ですが、課長の上に2名の次長、副部長、
部長が存在していました。
その4名の内の誰かがまだいると、合うまで
帰れない、が、彼らが帰ってしまえば
「さあ、終わろう。」
まあ、そんな感じはありました。
ですので、合わない時は現金照合をしつつ、
「早く帰って」とずっと念じていました。
ただし、1円2円ではなく、何万という金額が
余剰という時は本当に帰れませんでした。
余剰ってことは余分に儲かったんだからいいじゃん
という考え方も出来ますが、その場合は必ず
お客さんが損をしているんですよね。
ですので、伝票チェックから現金残高の再確認と
あらゆることをしました。
原因が見つかった時は本当に嬉しかったですねえ。
ただ、何とはなくですが、私が出納をしていた
1年は、なんか合わない日が多かったような気がします。
きっと、気のせいでしょうが。