当日の朝を迎えた。
土曜日である。
当時は、現在のような有休取得推進の
風潮がなかったので、ごるふは休みの日に
やるのが普通だった。
1人で電車とタクシーで埼玉県民ごるふ場へ
行くことになっていたのだが、
あろうことか、寝坊した。
蒼白になりながら会場へ到着した。
スタートの10分前だった。
この日は、全部で3組ほどだったと思う。
自分と一緒にラウンドして下さるのは、
W課長とS課長という、今思い返してみても
震えが来そうなメンバーだった。
あとの1人は、残念ながら誰だったか
憶えていないのだが、ひょっとして
Fさんだったかもしれない。
だとすると、これはもう、
とんでもない組合わせである。
出だしのティーグラウンドに立つ。
恥を忍んで、作戦通り7番アイアンを持った。
後ろの組の知らない人々がたくさん見ている。
ロングホールだというのに、あんな短いクラブで
構えているあいつは一体何物だ?
と思われたに違いない。
背中に感じる視線が痛かった。
記念すべき第一打は、
20ヤードほどのチョロだった。
そのあとのことは、あまり憶えていない。
暑かったのか寒かったのかも記憶にない。
7月下旬の天気の良い日なのだから、
暑いに決まっている。
そんな中で走り回っていたのだから、
暑いどころの話ではなかったはずなのだが、
それすらわからないほど
舞い上がっていたのだろう。
それでも、ハッキリと憶えていることが
1つだけある。
唯一の武器であるはずの7番アイアンが
全く役に立たなかった、ということだ。
最初から最後まで、ほとんどが
飛距離50ヤード以下だったのだから。
お陰で、いくら打っても
グリーンが近づいてこない。
気が遠くなりそうだった。
ロングホールは特に苦しかった。
練習場ではもう少しまともだったのだが、
やはり甘かった。
3週間やそこらやったぐらいでは
打てっこないことを思い知らされた。
終わってみたら、スコアは141だった。
前半73、後半68だったと思う。
長く、つらい1日だった。
2018.4.7
初めてのラウンドでは中身を全く覚えていないけど、
スコアだけは覚えているという方は多いのでは?
私もそうでした。
緑の芝がきらめく伊良湖GCのフェアウェイと
145というスコアだけを覚えています。
空振り・チョロのノーカウント、
おまけOBをおまけされてのこの数字ですので、
実際は軽く160を超えていたのではと思います。
ティーインググランドの右側がクリークで、
ドライバーを振った瞬間に球が真横右に。
「アッ!」と思ったら看板を直撃し、球は
フェアウェイ。
ゴルフはツキも大事とその時に思いました。