ロシアのウクライナ侵攻、善玉と悪玉という
イメージは出来上がっていますが、本当の所は
月日が経たないとわからない面があります。
それにしてもロシア。
根源的な部分は、司馬遼太郎さんが「坂の上の雲」で
指摘していたことと何ら変わらないように思えます。
「専制国家はほろびる」というただ1つの理由をもって
この戦争の勝敗の予想において日本の勝利のほうに
賭けたのは、アメリカ合衆国の大統領セオドア・ルーズ
ヴェルトであった。
二流もしくは三流の人物(皇帝)に絶対権力を
もたせるのが、専制国家である。
その人物が、英雄的自己肥大の妄想をもつとき、
何人といえどもそれにブレーキをかけることができない。
制度上の制御装置を持たないのである。
ロシア皇帝は、決して人民の味方ではない。
かれは人民を所有しているだけだ。
ロシア皇帝はその人民を私有しているがごとく、
その属国に対しても鉄のタガをはめている。
1830年のワルシャワの反乱が、その一例である。
ポーランド人は大暴動をおこして一時は独立政府も
できたが、ロシアは大軍を送ってポーランド独立
運動軍とたたかい、ワルシャワを陥落させ、以後、
この国の自治をみとめず、直轄領にした。
ロシアの国土を略奪し、ロシア国民を虐げているのは、
ロシア皇帝とその宮廷である。
ロシアにおけるすべての政治悪はここに根源している」
ええ、人類はほとんど進化していません。
ロシアは全く進化していませんが、現在の反ロシアの
動きが世界的にこれだけ活発になったことを考えると、
世界全体として、多少は進歩したような気はします。
2022.4.12
「『極東の小国である日本が、ロシア帝国に対して
開戦した』
という報道は、この国(スウェーデン)のひとびとの
耳目を最初は疑わせた。
が、やがて日本の勇気におどろき、次いでひそかに
支持しようとした。」
当時もこのような動きがあったようです。
従って、世の中を本当に動かすのはお金でも
権力でもなく、人々の感情だと思います。
その感情もなかなかに厄介ではありますが。
それと、「制度上の制御装置」。
これを会社や組織は法律でしか持っていないことが
大半であり、この部分もなかなかに厄介です。
法律で制御している最低限のことすら平気で破る
事例も腐るほどありますし。
なんせ、警察・検察・裁判官・弁護士は、いつも
常に仕事があり、今後も最後まで世の中からなく
ならない職業の1つでしょうし。