最後ですが、更に「坂の上の雲」より。
「日本海軍の理性はこれらの新品軍艦の『練度』
の期間まで計算に入れたことであり、この計算も
要素になって開戦の日が決定されている。
『皇帝の気分』によって侵略の火あそびと戦争が
決定されるロシアとはおどろくべきちがいがあった。」
「要するにバルチック艦隊は、軍艦はうごかせても
それを使いこなせるまでの練度においてきわめて
欠けている。致命的な欠陥のひとつといえるであろう。
その理由はくりかえしていうが、
『皇帝がいそがせた』というだけである。
皇帝がいそいだのは、日露海軍の比較をまじめに
やったこともない側近が、
-極東において快勝ををおさめることによって
国内に充満している革命的気分を散らせる。
という国内政治的な理由で進言したことが
主たる動機になっていた。
政治と作戦とはべつべつに考察されて大政略が
決定されるべきものだが、独裁皇帝とその側近
にはそういう計画性があるはずがなかった。」
今回のウクライナ侵攻も対外的な理由としては
ウクライナがどうのこうのはと言うけれど、実は
ロシア内部、プーチン自身にあったのかもしれません。
派手なことをして、なんとか国民の不満だとか、
何らかの不都合なことから目を背けさせようと。
他の国々でも、その手法で他国に戦争を仕掛ける
ということは多々あったと思いますが、ロシアは
今の時代になってもそれをやってしまいます。
本当に、特異、稀有な国です。
2022.3.14
そもそも、恐らくですけど、ロシアって昔から
政治の指導者は存在せず、いたのは独裁者もしくは
圧政者だけです。
そして、それを取り巻くおべっか使いの高官たち。
唯一、レーニンがロシア史上初の指導者となった
瞬間もありましたが、彼の死後にスターリンが実権を
握り、今に至っているという気がします。
何も変わっていません。
めちゃなことをする奴と、その取り巻き、
そして、めちゃなことをさせれられる大多数。
多分、ロシアの構成は昔っからこれです。
ただ、「多くの会社、組織もこれとおんなじだ」
と気付いた貴方、そうこれ笑い話じゃないんです。
パワハラ、モラハラ、めちゃなことをする連中
というのは、そこら中に存在し、そういう連中こそ
権力を欲しがります。