学生時代、喫茶店でバイトをしていた頃の話ですが。
アメリカンコーヒーって言うと、「薄いコーヒー」
というイメージだと思いますが、厳密には、
「浅煎りに焙煎したコーヒー豆を使用して淹れた
コーヒー」
を指します(アメリカにはないそうですが)。
こんな感じで見た目から一目瞭然です。
アメリカンの方がカップの中の量を多めにして
提供するという違いもありました。
その分、使う豆の量も多いため、ホットコーヒーが
180円て提供されていた所、アメリカンはちょっと
高い200円ほどで提供されていたと思います。
が、それをちゃんとやっていたのは、一部の
「珈琲専門店」を名乗るような所だけであり、
多くの喫茶店ではお湯で割って出していました。
一杯分のコーヒーを大きめのカップに移し、
そこにお湯を入れて出来上がりです。
ですので、そういうお店では値段もホットと同じ
価格であり、そこで本当のアメリカンかどうかの
判別が可能でもありました。
そのため、アメリカンコーヒーとは
「お湯で薄めたコーヒーのことを指す場合もある」
と説明される場合もありますが、これは上記のような
事例が多かったことの証でもあるような気がします。
ただ、薄いコーヒーを好まれる方もいらっしゃった
のも事実です。
ちゃんとしたアメリカンが用意されていても、
敢えて、「ホットのお湯割り」を注文される
常連さんはいらっしゃいました。
本当のアメリカンではなくても、それをアメリカンと
思い込み、そして、それを美味しいと思って毎回注文
される方も、それはそれで問題ありません。
まあ、実際の味はかなり異なりますが。
また、一方で、「アメリカンはお洒落」と思われた
のか、アメリカンは中年のオシャレが好きそうな
女性がよく注文されるというイメージもありました。
実際には多くの場合、そうとは知らずにホットの
お湯割りをお召し上りになられていたわけですが。
2022.3.27
こんなことを知っているのは、バイトしていた
お店ではちゃんとしたアメリカンを出していた
けれど、他の店ではそうでもなかったためです。
豊橋駅前のときわアーケード街を抜けたすぐ右手に
あった「井澤珈琲店」という繁盛店で私はバイトを
していました。
その珈琲店が閉店した後、かつてのマネージャーから
短期間手伝ってほしいという依頼がちょくちょくあり、
いろんなお店を手伝うことが。
そういうお店で「アメリカン」という注文が出た時に
厨房でお湯割りを作っているのを見て、「ええ~っ!」
と思ったのですが、それは普通のことでした。
そんなに数の出ないお店では、浅煎りの豆を用意
しても、数が出ないから湿気ちゃうんですよね。
それで、お湯割りを代替に。
そういうお店は相当多かったと思います。
一方で今もときわアーケード街にある「ワルツ」。
ここは目の前で浅煎りの豆を使ってくれているのを
見ましたので、今も本当のアメリカンコーヒーだろう
と思います。