その珈琲店は、大学に入ってすぐに始めたバイト
先で、今考えてもしっかりしたお店でしたし、
繁盛もしていました。
ところが、普通のホットコーヒーは注文のつど、
1杯ずつという淹れ方をしていませんでした。
15杯ほどをまとめて入れ、注文のつど、ちょっと
温めて出すという方式でした。
「ええ~っ!」と思われるかもしれませんが、
15杯程度なら10分ほどで注文が来ますので、
クレームなどはありませんでした。
で、10分、15分過ぎても注文が発生しなかった時は、
バイトの私らに飲ますか、廃棄していました。
そんなことは滅多になかったですが。
サイフォンで入れるのは、コロンビアとか、
グァテマラとかストレートコーヒーの注文が
入った時だけで、値段も少しお高めでした。
しっかりしたというのは店員の管理にもありました。
サーフブームの時代であり、
大学生ですから、こんなポロシャツ、短パン、
ビーチサンダルで店内に入ると、
「お前がこれからウェイターで仕事をするのは、
常連の人ならみんな知ってるだろ?
だったら、来る時ももっとちゃんとした格好を
して来い!」と。
あれは新鮮で、なるほどと思いました。
また、
当時はトラボルタに代表されるディスコブーム
の時代でもあり、22時に店が終わるとディスコに
繰り出すバイト仲間が多かったです。
ですが、私は店の屋根裏部屋で古参の従業員たちと
ひたすら麻雀。
当時の時給が390円で、1か月で4万円ほど。
最初の月はほぼ全部を巻き上げられ、悔しくて
止められなくなったという部分もありました。
2022.3.29
今も不思議に思うのは、サーファーの人たち、
みんな「セーラム」を吸ってたんですよね。
上の写真で言うと、左側のロングサイズで
紙包装のタイプでした。
とにかく皆、セーラムで、ひょっとすると
吸わない奴まで胸ポケットに入れてたんじゃ
ないかという気がします。
まあ、サーファーはもてましたしね。
誰も彼もが金髪に染め、ロングヘアで、それが
似合わない奴までも。
サーフィンをしないのにそういう格好をして
いる奴もいました。
一方で、サーファーじゃない奴はディスコで
女の子探し。
更に少数派が麻雀。
そして、真面目ではないその3つのグループの
共通項が手打ち時代のパチンコ。
そんな時代でした。
ゴルフはゴの字も出て来ません。
会員権とプレー代、めちゃめちゃ高かったですし、
ゴルフをするという人すら、ほとんど見たことが
ありませんでした。