こちらはニッポンハムレディスクラシックで、
17番でバーディを決め、2位に3打差と
したアン・ソンジュ選手が
グリーンを出る時にした表情です。
川岸史果選手が先にバーディを決め、
2打差に詰め寄られた直後、
アン選手も決して簡単ではない
バーディパットを決め返した時です。
次の最終ホールはロングホールで、飛ばし屋の
テレサ・ルー選手と川岸選手相手では2打差だと
どう転ぶかわかりません。
それを3打差に戻し、
勝利を確信した舌なめずり
だったのではと思います。
舌なめずりと表現しましたが、
決して下品な意味・感じではなく、
優勝をほぼ手中にした嬉しさを
隠すためにしたような印象でした。
さて、ほぼ優勝のなくなった両選手。
第一打をラフに落としたテレサ・ルー選手は
2on狙いを諦め、レイアップです。
これで彼女の優勝の可能性はほぼ「0」です。
それに対して川岸選手。
第一打の飛距離が出て、フェアウエイ
ということもあり、果敢に2onを狙います。
テレサ・ルー選手がほぼ0%に
とは言え、川岸選手は狙って
2onした所で、勝利の可能性は
5%もありません。
でも、その5%に賭け、それを周囲も
真剣な表情で見守ります。
もちろん、TVの前の人たちも。
そして、これが乗ったんですねえ。
イーブルパットは惜しくもはずれ、
結果的には最終ホールは3選手が全員
バーディだったのですが、
狙うと狙わないでは、周囲の反応も
違いますし、そして川岸選手の
今後にも違いが生まれて来る
と思います。
グリーンの右手前には池が
ありましたので、下手をすると
ボギーを打って2位タイではなく
3位に落ちてしまう危険性もありました。
最近、どっかで見た試合と、
結果は同じでも内容が全然
異なる試合でした。
この試合は後味が良かったです。
2018.7.8
まあ、大逆転でこの試合で優勝したとしても
それで賞金女王になれるというわけでもなく、
下手すると貰える賞金が大きく減って
しまう所でした。
でも、プロである以上、見ている
人のためにも、賞金を出してくれている
スポンサーのためにも、そして、
自分のためにも「力の限り」という
感じがしました。
サッカーの場合も、あの試合が
一生に一度の唯一のワールドカップ観戦
という方が数多くいたと思うんですよねえ。