学校推薦というよりも、逆に優秀な生徒を
是非獲得したいという時に使われる制度です。
出身学校側から推薦され、「じゃあ、採ろうか。」
ではなく、
「是非とも。何とか来てください。」
ですので、何らかの特典をちらつかせて
勧誘することとなります。
多くの場合、学費免除が使われることに
なるのですが、「来て下さい」の度合いで
もっとよい条件が存在することでしょう。
これがプロ入団ともなると、
「是非とも来てください」の度合いによって
契約金と年俸の額が如実に変わってきます。
契約金1千万円未満もあれば、軽く億を
超えるケースもあり、差は大きいです。
学費免除の場合、事実上、金銭を与える
ことと等しいのに「不正だ」「不公平だ」
等の声は聞かれません。
おかしな部分とも言えますが、多くの人が
それを「是」としているのであれば、大きな
問題はないとも言えます。
「一番最初は、誰にでもそういう道が開かれ、
そのレベルに達すればよかったんだけれど、
そうならなかったから仕方ない。」
ということかもしれません。
2020.10.15
「特待」という恩恵を、残念ながら私は
この人生で受けた経験がありません。
「推薦」というのもたった1度チャンスがあった
のですが、たった1度のチャンスということにも
気付かず、簡単に逃してしまいました。
ところが、娘は「特待」をいくつも経験したん
ですよね。
早慶の受験した学部全てから、学費免除の
「特待」合格の通知が来ました。
親の私からすれば、娘の志望校とは違うけど
早稲田いいじゃん、慶應いいじゃんで、
どれかに、どこでもという気持ちが当然ありました。
でも、娘は志望校が不合格となり、浪人を決意。
当然、あろうことか「特待」合格も全て蹴って。
世の中、なかなか思い通りになりません。
私の懐具合も思い通りになりませんでした。
「学費免除、それも早慶。」と聞いた瞬間、
本当に小躍りしてしまったんですが。
そして、「蹴った!」と言えば、このシーン。
1998年フランスワールドカップ、
ワールドカップ初出場をかけた
アジア第三代表決定戦です。
後半14分に1:2とされ、後のない日本。
絶好の位置で得たフリーキックを揉めた
挙句、どうみてもカズが我を通して
シュートしてしまった瞬間です。
この後、1点差をなかなか追いつけず、
絶対的存在であったカズが交代を命じられ、
代わりに入った城が31分に奇跡の同点ゴール。
⇒延長で野人岡野がVゴール
⇒日本ワールドカップ初出場決定
⇒日本中、大歓喜
⇒三浦知良、ワールドカップ最終メンバーに残れず、
スイスからそっと帰国
となります。
以後、カズが代表で輝くことは二度となく、
反比例するかのように、日本は今日まで
ワールドカップ連続出場を続けます。
「蹴ったあ~!」「蹴っちまったあ~!」
と言えば、以来、日本ではこれ一本です。
それまでは馬場さんの16文キックで
決まりだったんですが。
それはさておき、
あのフリーキックが入っていれば、
カズの運命も大きく変わったでしょうし、
日本サッカーもまた違ったかもしれません。
カズが蹴らず、監督の指示どおりに、
中田か名波が蹴っていれば、これまた
更に違った結果になったかもしれません。
歴史的な「蹴っちまったあ~!」でした。