また、かつて収益面でパチンコ店の営業を
支えていたものは、連チャン機及び設定確率
1/400前後の極めて低確率のCR機(フルスペック
CR機)であった。
連チャン機の中でも特に、藤商事の「アレジン」は
稼動のよさと収益性の高さ故に絶大な人気を博し、
多くのホールにおいてホール全体の稼動と収益の
大きな柱となっていた。
連チャン機の規制により「アレジン」を外さざるを
得なくなった時に救世主となったのが、フルスペック
CR機である。
しかしながら、収益性の高さに比べ遊技機としての
遊技性が付いてこられず、それらのCR機の人気が
下がってきた時に、収益性の面で注目されたのが
パチスロということになる。
現行、パチスロにおいてホールの収益性が高いのに
稼動が優れているといういわば相反する事象を説明
するには、
「なかなか勝てないけれどもそれでもパチスロを
面白いと感じている人が多いから」
という以外に考えられないし、フルスペックCR機の
ように遊技者が離れてしまうことはないかという疑問に
対しても、ホール側の収益性よりも遊技性の方が
上回っているためそれは考えにくいというしかない。
2022.5.2
「射幸性」はパチンコ・パチスロの稼働の高低に
大きく関わっています。
が、管理する基本的法律である風適法では過度な
「射幸性」を規制しています。
結果、監督官庁としてはどうしても射幸性を規制
しなければならない。
でも、射幸性の低い機械は稼働が付きにくい⇒売れにくい
ため、業界としては「射幸性」の高い遊技機が欲しい。
そのため、業界と監督官庁ののいたちごっこは宿命とも
言え、パチンコ・パチスロの歴史というのはまさに
「射幸性」を巡る両者の駆け引きの歴史と言えます。
そして、期待出玉数という成果は同じ性能でも、
「射幸性」はさじ加減によって変わってきます。
例えば、1/2で確率変動するけど確率変動は1回、
1/3でしか確率変動しないけど2回の確率変動が
保証されるというタイプ。
共に、確率変動中に再度確変当たりをすれば
確率変動は継続されるのですが、どちらの方に
人気が集まったのか?
確率変動を獲得するまでに要する金銭というのは
両者で変わらないのに、人気があったのは、より
大きな連チャンを期待出来る「1/3」確率変動タイプ
でした。
これは、宝くじの歴史からも説明できます。
当初の1等当せん金は、昭和20年で10万円でした。
その後、上昇の一途をたどり、現在は前後賞合わせて
10億円。
可能性が低くなっても、獲物はでかい方がチャレンジ
する人は増えます。
で、「風適法」では「射幸性」を制限しようとして
いるのに、じゃあ宝くじは一体なんなんだ?射幸性
煽りまくりの歴史じゃないかとは思っていました。