上記の昭和4~11年の欄の諸価格は、
下村海南という東京帝大卒業後、逓信省に入省し、
最終的に日本放送協会会長を務めた方の著書からです。
東京近郊のゴルフ場を元に記載がされています。
物価は品目によって変動幅が異なりますので、
このような比較はあまり意味のないこと
かもしれませんが、それでも、見る人によっては
興味を感じて頂けるかもしれません。
私にとっては、「入会金の下限・上限」が
ちょっと面白く感じました。
バブル期をピークに
会員権価格が恐ろしいほど上昇し、
暴落を始めた瞬間、
ジェットコースターのように下がっていった
その名残が示されているように感じます。
バブルのおかげで、安い所は本当に安くなり、
高い所はお金だけでは買えないというほど高いままだと。
また、キャディフィーが昔は安かったのですが、
当時はそのぐらい人件費が安かったんだろう
ということもありますし、
当時は子供がキャディを務めたという背景もあります。
また、昔は年会費がべらぼうに高く、
その分、メンバーのラウンドフィーが安かった
というのも面白いです。
両方を合わせると現在とさほど変わらないのですが、
当時はメンバーシップ制という面が色濃く、
コースはプレー代ではなく会費で稼ぐ
という構図だったのでしょう。
この本には
「アメリカの倶楽部は日々のラウンド時に料金を請求せず
年末に経費をまとめて頭割りでメンバーに請求する」
とあります。
「そんなんじゃ、よく来る奴が得をして、
あんまり来ん奴は損じゃねえか!」
というようなやり取りが日本ではあったのかとも思え、
そういう部分でも面白いです。
注 今回の「平成29年換算」は国家公務員の大学初任給の
比率を元に各数値を出しています。
末尾の鉄道料金を元に各数値を出すと
当時のゴルフ料金が非常に安価なものとなります。
従って、この比較はあくまでも目安に過ぎません。
当時の国家公務員の大学初任給は今よりも
相対的に高額だったのではないかという気もしますし。
それでも、面白いなあと思ってしまったんですけど。
2017/10/25