以前から何度か書いていますように、専門
知識を持った人間・グループが専門知識を
盾に決裁権限者をゴマ化すことはありがちです。
都合の良い事実ばかりを並べて、自分たちの
意見を通そうとする動きです。
専門的な分野について、本当に討議をする
のであれば、提案者・決裁者の双方に同等の
知識レベルが求められます。
しかしながら、専門的な分野ですと、多くの
場合、決裁者側にはその知識がないか不足して
います。
ですので、決裁者側にも専門家が必要となり
ますが、専門家だったとしても、現場を離れて
いると役に立たない場合もあります。
更に、悪意のある提案者側であれば、わざと
決裁者側でも突っ込めるたいしたことのない
弱点を放り込んでおく場合があります。
それを突っ込ませておいて、
「なるほど、それは困りましたねえ。
気が付きませんでした。」
「これはこうしたらどうだ?
そうすればいけるだろ。」
「ああ、なるほど。さすがは社長。」
こうして社長までも提案者側に取り込む
ケースさえあります。
当然、提案は非常に通りやすくなります。
そして、何でも知ってる素振りをしたがる
決裁者は、見事に提案者たちに手玉に取られ
がちともなります。
多分、大失敗する新規提案なんてこんなのが
多いことだろうと思います。
つづく
2024.8.5
上記の会話は全くの捏造ですが、なんかいかにも
ありそうでしょ。
「ああ、うちの社長のパターンだ。」
「あれはうちの専務のくちぐせだわ。」
「あのゴマのすり方、うちの部長そっくり。」
そのように思われた方々、さぞかし多いこと
だろうと思います。
そして、
「俺はそんなことねえけどな。」
と自分では思ってはいるものの、実は
ドンピシャな経営関係の方々もさぞかし多い
ことでしょう。