ある会社で「就業規則が変わりました」と言われ、
読んでみると、退職金の基準値が「退職時の給与額」に
変わっていたそうです。
給料を下げられるとその分だけ退職金はどんどん
減っていくという意味です。
でも、年功序列を前面に出して昇給を抑えていた
会社ですので、「そんなことはいくらなんでもしない
だろう」とその会社の社員たちは思ったそうです。
元々が、何千万ももらえるような退職金制度では
なく、細々とした可愛らしい退職金制度でしたし。
が、ある社員が、5月の給料明細を見てみると
給料が下がっている。
事前に会社から話があったわけではありません。
「ええっ!」と思う間もなく、2年、3年と下がり続け、
これはとことん下げて行く気だなと気付いたそうです。
おまけに、長く務めるほど上がっていく掛け率よりも、
給料の下げ率の方が高い。
つまり、長く勤めれば勤めるほど、本当に退職金は
減っていきます。
こんなんは労基法違反だろうと思ったけれど、
こんなことをする会社には本当に嫌気がさして、
彼は退社を決意します。
「もう、こいつら(経営者一族とその側近)とは
同じ空気を吸いたくない」と。
お金の額の問題もあるけど、それよりもそういう
ことをする考え方が許せなかったそうです。
元々、中途退職が非常に多い会社で、定年まで
勤めた社員は彼の見てきた20年前後でわずか2人。
その会社の経営者とその側近を許す気には未だに
なれないそうですが、ちょうど1年前に、その会社で
「希望退職者の60名募集、営業所の統廃合」。
胸がすっ、す~としたそうです。
でも、そうなってしまうのは、やっぱりそういう
経営者だからです。
二流もしくは三流の人物(社長)に絶対権力を
もたせるのが、「専制企業」だろうと思いますが、
そういう経営者だからこそ、責任も取らず、
「会社のトップとして・・・・」
と、親の残してくれた会社を潰すまでごたくを
言い続けます。
2022.3.13
が、いいんです、どうせ彼ら、生まれ変わりがある
としたら、どうせどえらいとこに行くでしょうから。
そこへと命令されるか、誰も行きたがらなかった所へ
でしょう。
そして、蓄えた莫大な財産も息子か孫の辺りで
雲散霧消。
これもまた、歴史のパターンです。
一方で、そういう目に遭わされて辞めていった
多くの社員達も、「こういう会社、経営者を許しては
ならない」という考えを持ち、その後を生きていきます。
その点で、存在すべきではない存在もまた、社会
貢献をする可能性があります。
その振幅は徐々に小さくなっていくと思いますが。