元は「カマゴオリ」であったとしても、蒲郡駅が
「ガマゴオリ」と表記して既に135年。
私が物心ついた頃でも既に「カマゴオリ」と発音する人は
いなかったと思います。
ですので、今さら「カマゴオリ」に戻せということは
ないです。
ただ、蒲郡と聞いて
の連想はイヤだなあと。
「ガマガエルじゃなく、蒲の穂のガマ。」
と、思って頂けるといいなあと思っています。
実際、「蒲形(かまがた)」は植物の「蒲の穂が生い茂るから」
ということから付けられた地名だそうですし。
「蒲の穂」はやっぱり「がまのほ」と読むのが普通でしょうけど。
また、市の名前などは実はごく狭い一部の地域の地名が
発祥ということは多いと思います。
蒲郡もそうです。
「上ノ郷城」から分かれた分家が「下ノ郷城」を作り、
そこで栄えた居住・商業地域が「蒲形」「西ノ郡」で、
南北100m、東西で300mあるかないかの狭い地域です。
横浜も砂州に横たわる小さな横浜村が出発点ですし、
都市名ってそんなもんかもしれません。
2023.4.30
「西ノ郡」は「上ノ郷城」に敵対していた「下ノ郷城」の
鵜殿氏分家の城下町です。
大河ドラマに出ていた「西郡局」も鵜殿氏分家の出
ですので、「上ノ郷城」の鵜殿氏が討たれて、家康に
恨みを抱く理由などはありません。
それを大河ドラマでは「恨みがどうの」という描き方で、
すごく違和感がありました。
それに、「西郡局」がトランスジェンダーでという
筋立てになっていましたが、本当にそうなのかという
以前に、「その話、物語に必要?」と。
また、「西郡局」はその20数年後の家康江戸出府にも
同行して江戸へ行っており、側室をやめたわけではない
はずです。
今回の大河ドラマには、これまでのものと違うものを書こう
書こうとして、史実おざなりの空回りという印象を受けて
しまいます。
木下藤吉郎の描き方だけは、実像に一番近いのかもという
印象はありますが。