1年生の夏休みから、宿題はたっぷりと
出ました。
が、こちとら、連日ラグビー部の練習だったし、
女の子と三河大島へ海水浴にも行きたいわで、
宿題は全く進んでいません。
夏休みも終盤となり、「さあ、片付けよう」
と思い始めても、
「今からじゃ、全てを片付けるのは無理、不可能。」
と、すぐに判明します。
「数学の問題集1冊」
こんなん、今から始めても終わらないです。
「よし、紛失したことに。」
「英語の本、全文翻訳」
これも無理です。
活字が小さいのに、本の厚さあり過ぎです。
「読書感想文」
「おお、これなら!
おまけに課題図書もない。」
まずはこちらから取組むことにしましたが、
肝心の本を1冊たりとも読んでいない。
「まあ、いいや。『あしたのジョー』で。」
もう本当に、すらすらと規定の原稿用紙8枚を
書き上げることができました。
そして、我ながら会心の出来。
これなら、現国の伊籐先生も感心するだろうと。
さて、「次は」と思ったのですが、すぐに
「明日のジョー」に心血を注いだため、
そりゃ仕方ありません。
2020.11.23
出来ただけの宿題を提出して、後は、沙汰待ち
という状態がしばらく続きました。
そして、現国の伊籐節男夫先生から職員室呼び出し。
「国語科の先生全員で協議したんだけどな、」
(えっ?全員で読んだの?)
「やっぱり、あれはダメだ。
漫画はさすがにダメじゃないかという意見が
出てな。
でも、力作だったな。感心してた先生もいた。」
そりゃそうでしょう。
ちゃんと紀子と丈の唯一のデート的な場面で
丈がつぶやいた
「真っ白に燃えつきたいんだ」
というセリフが、最終的に最後のコマに
つながるってとこもちゃんと指摘したんだから。
結局、きちんとした本を読んで1週間以内に
読書感想文、再提出となりました。
まあ、国語科の先生方とは相打ちだったかなと
思っています。
伊藤節夫先生、何故か私を気に入ってくれて
たんで、行けるんじゃないかと思ってたんですが。
でもまさか、「あしたのジョー」が半世紀
経っても読みつがれる不朽の名作だったとは。
当時、読書感想文の対象となった
どんなきちんとした本よりも有名であり、
時代に残って来たと思います。
まあ、漫画が質の高さを見せ始めるのは
この頃からでしたので仕方なかったとは
思ってます。