当時、私は3年生で5組でしたので、3年生校舎の
黄色の囲みの所で、授業を受けていました。
席が窓際で何の気なしに南側の校舎間を見ると、
数人の高校生っぽい連中が歩いて来る。
なおかつ、こちらを見て鼻高々というか、なんか
挑発的なポーズを何度も。
時習館は授業中ですので、他校、それも豊橋工業の
生徒に間違いないだろうと。
彼らが向かう方向も豊橋工業の方でしたし。
これを見て私は、「いかん!」と思ったんですね。
せっかく来てくれたんだから、出て行って
「いらっしゃい。校内でも案内しましょっか?」
と、友好的に言わなくてはと。
ただ、その時は授業中。
飛び出してしまうと、ちょっと先生がうるさいかも
ということがまずありました。
加えて、2階だったものですから、
「窓の下に生えている街路樹に飛び移り、そこから
行けば降りれないこともないな。でも、行ける
かしら?」
と、悩んでいる内に彼らは通り過ぎ去ってしまい
ました。
まあ、何か悔しくて、南の窓の下の木を見ながら、
「絶対に飛び降りれたなあ。あの時は行くべきだった。
今度来たら絶対に行ったる!」
と、何度も思ったんですが、卒業までの間、彼らは
二度とはやって来ませんでした。
2023.6.10
これはやっぱり経験の必要さですよね。
想定もしていなかったことが発生し、数秒間で
それに対する対応策を考えることは難しいです。
想定出来ていると、「ああしてこうして」とかの
対応をとっさであっても取ることは出来ます。
もう二度と経験しないでしょうけど、あの時の
ことはその後の50年弱の間に何度もシミュレー
ションしました。
飛び降りて向かって行った後で、職員室から
呼び出しを喰らったら?
「授業中だっただから、こんなとこ通っちゃダメだよ
って、教えに行っただけです。」
とでも言えば、何とかなったんじゃないかとか。
そして、相手が数人いて、中には強い奴がいて
返り討ちにあったら?
多分、1階の教室にいた何人かの連中は加勢に出て
くれただろうから、何とかなっただろうとか。
そもそも、度胸試し程度で来ただけだろうから、
連中も逃げ出していた可能性の方が高かっただろう
なあとか。
で、思い返すたびに、「あの時は行くべきだった。」
と何度も悔やんでいます。
ええ「、あの時は〇〇すべきだった」ということは、
長い人生、星の数ほどありますが、経験を重ねるに
つれ、その頻度はやっぱ減って来ます。
クレーム対応なんて、「どれだけ経験を積んだかが
勝負」ってとこもあるでしょうし。