メンバーさんから「時習館の話はもうないのか?」
というお話を頂きました。
この話を普通の時習館生の姿と捉えて頂くと
少々、卒業生の方々に叱られそうなのですが。
また、このシリーズ掲載時のホームページ
閲覧数が非常に高かったということもあり、
もうちょっと書いてみます。
相撲大会で優勝したのは私という話は既に
書かせて頂きました。
この時の決勝の相手は飛松というラグビー部の
1学年下の生徒です。
彼は卒業後に体育教師となり、時習館と
岡崎高校を行ったり来たりし、両校で
ずっとラグビー部の監督を務めていました。
ですので、ご存じの方もいらっしゃるかも
しれません。
ところで、1学年下といえど、彼はフォワードの
エース№8のポジションで、私はウイングでしたので、
体格が全然違いました。
当時、私が60kg弱で、飛松は80kg余です。
しかも、練習後の遊びで相撲を数えきれない
ほど取っており、本当に拮抗した闘いとはいえ、
私の感覚では49対51ぐらいで分が悪かったんですよね。
ですので、がっぷり四つになってしまい、
膠着状態に陥った時は、とても苦しかったです。
体格差から、もぐり込んで相手の重心を掴んで
いない時はまず負けというのがパターンでしたし。
ところが、右四つだったんですが、ふと下を見ると、
飛松のぶっとい右足が目の前に。
後は、その右足を右手で引き抜き、
右肩で押しながら両手で持ち上げるだけでした。
自分としては無様な勝ち方で、あまり
嬉しさはなかったのですが、3年生からは大歓声。
卒業生(応援団長だった人)は駆け寄り、
「お前が優勝すると思ってた」と言われるは、
授業の時に担任の原田先生からは
「実に頭の良い戦い方をする。」と言われ、
下級生からはその後、「相撲の強い先輩」
と呼ばれるようになりました。
当の本人はさほどと思っていないのに、
周囲が大騒ぎという感じでした。
2020.12.3
先生に「実に頭の良い戦い方」と言われた時
には、自分では「センスある戦い方って言って
欲しいもんだ。」と思っていました。
スポーツは刹那刹那で局面が変わるため、
考えている暇はなく、とっさに反応できるか
どうかだけです。
それがセンスということだと思います。
ただ、格闘技系のセンスはあったと思う
のですが、肝心のゴルフのセンスのなさには
後年、地団太を踏む思いをさせられます。
一方で、可愛い後輩の飛松。
私の長女が岡崎高校に入学した年に、
時習館から岡崎高校に転勤して来ました。
そして、転任の挨拶が岡崎高校の校紙に掲載
されたのですが、その内容がまさに上記の話。
「1年先輩の○○さんに決勝で足を取られて負け、
本当に悔しかった。人生、何が起きるのか
わからない。」と。
彼は今から18年前に26年前のことを、
私は今、44年前のことを書いています。
まあ、ほんのちょっと前の話ですね。