大相撲は面白いです。
運営側には過去にいろいろと、不祥事・
不手際があり、文句を言いたい部分はかなり
ありますが、大相撲は面白いです。
初場所で一番印象的だったのは、
豊昇竜vs翠富士戦です。
翠富士は今場所が新入幕で、
連日の「肩すかし」で一気に知名度を
上げました。
豊昇竜は言わずと知れた横綱朝青龍の
甥っ子で、おじさん譲りか、闘争意欲
剝き出しの相撲に小気味よさがあります。
でも、今場所の豊昇竜は初日から5連敗し、
「あれっ?」と思わせました。
その後9連勝し、勝ち越しを果たしましたが、
その連敗中の豊昇竜が翠富士に負けた3日目の
取組ですね。
動画で見ると、確かに豊昇竜の体が先に
落ちたようにも見え、豊昇竜の負けは
仕方ないかなという気はします。
この時点では豊昇竜の身体の方が確かに
先に土俵に落ちそうではあります。
が、最後の最後、頭から落ちそうになった
翠富士は左手を先に地面に付けて
衝撃を和らげようとし、結果、肘から先に
落ちています。
ですので、この一番は行事と審判団の差し違いで、
本当は豊昇竜の勝ちだったと思っています。
いくらここで言っても、判定が覆えることは
ありませんが、豊昇竜、身体はまだ
細いですが、将来性はあると思います。
朝青龍も平幕の頃は身体が細く、
まさかあんなに強い横綱になるとは
とても思えませんでしたし。
2021.1.27
あとで相撲記事を見ると、
「豊昇竜の体が先になくなっていたから」
という説明がありました。
でも、どっちが先にという話をしたら、
それは間違いなく翠富士の方です。
翠富士の腰が上方に跳ね上げられた時、
豊昇竜の腰は力を入れられる状態、
即ち、まだ体のある状態だったと思います。
その時、両足が浮いてしまった時点で、
翠富士には既に体がありません。
体のあるなしで言っても、先に体がなく
なったのは翠富士の方だろうと思います。
翠富士の左ひじが「かばい手」だったと
したら?
そうであれば、豊昇竜の体が先に落ちて
いたでしょう。
でも、「かばい手」というのは相手が怪我を
しかねない場合に適用されるものではないか
と思うんですよね。
今回の場合、翠富士は豊昇竜ではなく自分を
かばおうとして左ひじを土俵に付けています。
ですので、かばい手とは言えないでしょう。
今は怪我を恐れるあまりか、勝敗が決したと
わかった瞬間、まだ土俵を割ってなくても、
自分から力を抜いてしまう力士が多いです。
それは、もちろん悪いことではありません。
怪我をするリスクを冒してでも粘れ!
とは思いません。
でも、豊昇竜のように最後の最後まで粘ろう
とする力士の取組には感動が生まれます。