「大関がだらしない」だとか、横綱が4人もいる
ような時に「綱の権威が」なんて言葉がよく出がち
ですが、それは美化しすぎた場合の言葉だと思います。
本当に強いのは後に「大横綱」と呼ばれるような
力士たちだけで、他は、言い方は悪いですが、
いい時もありゃ、悪い時もです。
私の見てきた中では、大鵬、玉の海、輪島、
北の湖、千代の富士、貴乃花、武蔵丸、朝青龍、
白鵬などがそうだと思います。
他は、「どんぐりの背比べ」といういい方でも、
あながち間違いではないと思います。
例えば、ある横綱の大関時代を含めた成績。
(Wikipediaより)
大関時代でさえ、「よく大関に昇進させたな」
という感じで、昇進直後からわずか3場所で大関陥落。
復帰後も、9勝、8勝が並びます。
15日勤めて「5勝10敗」という成績も残っています。
が、突如、13勝・14勝で優勝次点を2場所続け、
当時の内規に従って横綱昇進(優勝はしていません)。
更に、横綱昇進3場所後から早くも暗雲が立ち込め、
結局、在位8場所(内、2場所は全休)で引退と
なっています。
このように大関・横綱というのは「強い力士」
というよりも、「瞬間的にでも強い時期が数場所続く」
となることが出来る地位と言えます。
具体的に言えば、三役・幕内上位であれば、
3場所で大関に、大関であれば2場所で横綱に
なれます。
ですので、実力査定の期間は短く、大関・横綱
だからといって、ずっと良い成績が当たり前という
保証はありません。
そう思い込んでしまうことの方がおかしいと
思います。
こちらは同じくWikipediaの資料に少々データを
付け加えたものです。
大関在位の長い順にランキングしたものですので、
彼らはみな、名大関と言ってよいと思います。
中でも、「魁皇」は実力的に横綱であっても
おかしくはなかったと思っています。
「小錦」には「外人だから横綱になれなかった」と
言われたエピソードがあります。
ええ、みな名大関、名力士です。
でも、その名大関たちでさえ、平均勝ち星って、
全員が全員、9勝前後です。
名大関になれない普通の大関たちがよく負け越し
たりするのは、当たり前と言えば当たり前です。
負けたことに対して叱咤激励したり、それで
「大関が」なんて嘆くようなことではありません。
2022.5.22
「瞬間的にでも強い時期」と言っても、実は
2とおりあるように思っています。
本当にそうである場合と、そういう結果を
何らかの方法で作り上げたケースです。
こういう部分を、横審や協会はしっかりチェック
してきたの?という思いはあります。
でも、先に例として挙げた元横綱は、引退後、
理事長になっています。
おまけに彼が大関・横綱になった時の理事長は
彼の師匠。
ぬるい世界という気はします。
昨日5/21(土)のハーフ所要時間
もっとも早い組 1:42
もっとも遅い組 2:44
OUT平均時間 2:28
IN 〃 2:22