彼はショットがピンに寄っていると、
「オイシーツクツク、オイシーツクツク」
と鳴きながら、背中の上で両手をばたつかせ、
カップの周りを騒ぎ立てる。
が、そのパットを外すと
「♪ナンタールゥーチーア~ ナンタールチアッ!」
と歌う。
更に、他の人がそのようなパットを外すと、
「オー!ソレミーヨ!」
と彼は喜びの歓声を上げる。
ただ、彼は家でセミの練習をしている所を
娘さんに見つかってしまった。
以来、娘さんとの会話は途絶えた。
そんな彼にパットのラインを聞くと
「ほぼブラジル」と言う。
ボボブラジルをもじっていることはわかっても、
肝心なラインはさっぱりわからない。
そして、彼は秘打をいくつか持っている。
秘打高山
高いボールを打ち、
グリーンに止めるというだけの秘技。
正常な人はそれを「ロブショット」と呼ぶ。
秘打シマッタ
パッティングの瞬間に
「シマッタ!」と叫ぶことにより、
余分な力を抜いてインパクトを抑える高等技術。
秘打の中では一番効果が大きい。
秘打ヤヤブラジル
「ホボブラジル」は概ねまっすぐなラインを指すそうだが、
ややスライスを想定して打つパッティングが
「秘打ヤヤブラジル」。
ますます意味は分からなくなる。
ここまで読まれて
「言ってること、やってることがガキじゃねえか」
と思われた方、正解です。
ゴルフは周囲から見れば
アホみたいなことに夢中になった
子供の頃へとタイムスリップさせてくれる
ものでもあります。
そして、それは大人になっても必要なことであり、
そんな夢中になれることを
ここサンベルにご用意させて頂いています。
2017/8/9